何を学ぶのか

吉田松陰が「至誠にして動かざるものは、未だこれあらざるなり」。つまり、誠の心を持ち、事にあたるならば、必ずその事は成し遂げられると言っています。つまり、知識や技術を持つだけでは意味がなく、人は学んだことをどう実行するかが大切なんだと、松陰は泡を飛ばしながら語っていたのではと思います。

電脳郷が大切にしていることは、学んだ技術をどのように生かしていくか?そもそも学ぶとはどういうことか?という、「人」が生きていくうえで大切な部分です。個々それぞれ価値観が異なるわけですが、その根底にあるのは、人を生かすには人の価値が理解できること。そのためには、自身の価値を見出す努力が大切であるということです。

人として

電脳郷の教育では、人として至誠を持ち続けてもらえるよう人との対話(コミュニケーション)を重視しています。さらに、講義は実践を意識しヒューマンエラーなどを想定した教育カリキュラムを構築しています。

プログラミングなどのIT技術だけを教えることは比較的容易ですが、人が企業の中で組織人として活躍するには、周りとのコミュニケーション能力が重要です。とかくエンジニアはスキルに溺れ、周りとの協調や融和を軽視する場合もしばしばです。高いコミュニケーション力こそが顧客との交渉や打合せに限らず、チームで作業をするなどの社内コミュニケーションも含めて、よりよい仕事をこなす原点であると考えます。こうした高いコミュニケーションスキルがより人間に優しいIT技術を開花させる原動力となると信じています。つまり、電脳郷のITの教育は情報を扱う技術者を育成することに違いはありませんが、技術そのものだけでなく人間臭い「人との関わり方」に重点をおいています。そして電脳郷では、人材育成を未来の社会へ貢献すべく重要な役割と位置づけ、真のIT教育を実現すべく努力を重ねています。

職場のコミュニケーション能力とは

電脳郷が考えるコミュニケーション能力とは、業務を通じて円滑な職場環境を構築することです。最適な職場環境とは、そこで働く人同士が信頼し、安心感に包まれていることを指します。これを実現するためには互いの意思疎通が円滑に図られ、問題を正面に据え解決できる方策を持っているかにかかっています。それは互いのコミュニケーション能力の力量が問われる場面でもあります。

コミュニケーション能力は社外よりも社内が重要かもしれません。もちろん社外で外交的に使うコミュニケーション能力も大切ですが、むしろ社内が大切なのです。それは転職する人のほとんどは、社内の人間関係が原因で転職している事実が物語ります。これは企業にとっても社員にとっても大きなマイナス要素であります。更に、各分野で専門家が育ちにくい環境にあることも指していると思います。だからこそコミュニケーション能力が重要であると電脳郷では考えています。

コミュニケーション能力を育むには

自分の意思を自分以外の人に確実に伝達できているか否かが重要です。人は分からない相手に対して敵対心や陰口をささやくものです。こうした問題を回避するためにも、自分の考え方や意思を日常の業務の中で周りに伝えていく努力が重要なのです。その努力の積み重ねで自分なりの方法論が確立されていきます。最初の一歩が踏み出せれば、それがベストな方法なのです。

どんな業界で働くにしても、他人は関係ないとした姿勢では大成できません。特にこの業界は、自分は天才などと考える人間が多く、一人で全てできると自信過剰な人種も見受けられます。しかし、どんな天才でもいつか天才ではなくなる日がやってきます。そのとき天才は気づくハズです。周りで信用できる人は…、自分の味方は…、誰に相談できるの…、などなどです。謙虚に物事を捉え、相手を尊重する姿勢があなたを救うことになります。IT業界で働くには、謙虚に自身の実力を見つめること、周りの人とコミュニケーションをとること。これがすべてといえるかもしれません。